Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
うきぐも
浮雲
二葉亭 四迷
Lesen Sie 浮雲 (うきぐも) von 二葉亭 四迷 (ふたばていしめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 112.980 Zeichen · 222 Bildschirme
昇はさして変らず、尚お折節には戯言など云い掛けてみるが、云ッても、もウお勢が相手にならず、勿論嬉しそうにも無く、ただ「知りませんよ」と彼方向くばかり。それ故に、昇の戯ばみも鋒尖が鈍ッて、大抵は、泣眠入るように、眠入ッてしまう。こうまで昇を冷遇する。その代り、昇の来ていない時は、おそろしい冴えようで、誰彼の見さかいなく戯れかかッて、詩吟するやら、唱歌するやら、いやがる下女をとらえて舞踏の真似をするやら、飛だり、跳ねたり、高笑をしたり、さまざまに騒ぎ散らす。が、こう冴えている時でも、昇の顔さえ見れば、不意にまた眼の中を曇らして、落着いて、冷淡になッて、しまう。
けれど、母親には大層やさしくなッて、騒いで叱られたとて、鎮まりもしないが、悪まれ口もきかず、却ッて憎気なく母親にまでだれかかるので、母親も初のうちは苦い顔を作ッていたものの、竟には、どうかこうか釣込まれて、叱る声を崩して笑ッてしまう。但し朝起される時だけはそれは例外で、その時ばかりは少し頬を脹らせる※が、それもその程が過ぎれば、我から機嫌を直して、華やいで、時には母親に媚びるのかと思うほどの事をもいう。