Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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うきぐも

浮雲

二葉亭 四迷

Lesen Sie 浮雲 (うきぐも) von 二葉亭 四迷 (ふたばていしめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 112.980 Zeichen · 222 Bildschirme

Aozora Bunko

第二回 風変りな恋の初峯入 上

ト敵手が傍にでもいるように、真黒になってまくしかける。高い男は先程より、手紙を把ッては読かけ読かけてはまた下へ措きなどして、さも迷惑な体。この時も唯「フム」と鼻を鳴らした而已で更に取合わぬゆえ、生理学上の美人はさなくとも罅壊れそうな両頬をいとど膨脹らして、ツンとして二階を降りる。その後姿を目送ッて高い男はホット顔、また手早く手紙を取上げて読下す。その文言に

一筆示し※、さても時こうがら日増しにお寒う相成り候えども御無事にお勤め被成候や、それのみあんじくらし※、母事もこの頃はめっきり年をとり、髪の毛も大方は白髪になるにつき心まで愚痴に相成候と見え、今年の晩には御地へ参られるとは知りつつも、何とのう待遠にて、毎日ひにち指のみ折暮らし※、どうぞどうぞ一日も早うお引取下されたく念じ※、さる二十四日は父上の……

と読みさして覚えずも手紙を取落し、腕を組んでホット溜息。

第二回 風変りな恋の初峯入 上

高い男と仮に名乗らせた男は、本名を内海文三と言ッて静岡県の者で、父親は旧幕府に仕えて俸禄を食だ者で有ッたが、幕府倒れて王政古に復り時津風に靡かぬ民草もない明治の御世に成ッてからは、旧里静岡に蟄居して暫らくは偸食の民となり、為すこともなく昨日と送り今日と暮らす内、坐して食えば山も空しの諺に漏れず、次第々々に貯蓄