Japanische Klassiker mit Furigana
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せいしんあん
清心庵
泉 鏡花
Lesen Sie 清心庵 (せいしんあん) von 泉 鏡花 (いずみきょうか) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 12.494 Zeichen · 26 Bildschirme
さあ騒ぐまいか。あっちこち聞きあわせると、あの尼様はこの四五日前から方々の帰依者ン家をずっと廻って、一々、
(私はちっと思い立つことがあって行脚に出ます。しばらく逢わぬでお暇乞じゃ。そして言っておくが、皆の衆決して私が留守へ行って、戸をあけることはなりませぬぞ。)
と、そういっておあるきなすッたそうさね、そして肝心のお邸を、一番あとまわしだろうじゃあないかえ、これも酷いわね。」
三
「うっちゃっちゃあおかれない、いえ、おかれないどころじゃあない。直ぐお迎いをというので、お前様、旦那に伺うとまあどうだろう。
御遊山を遊ばした時のお伴のなかに、内々清心庵にいらっしゃることを突留めて、知ったものがあって、先にもう旦那様に申しあげて、あら立ててはお家の瑕瑾というので、そっとこれまでにお使が何遍も立ったというじゃアありませんか。
御新造様は何といっても平気でお帰り遊ばさないというんだもの。ええ! 飛んでもない。何とおっしゃったって引張ってお連れ申しましょうとさ、私とお仲さんというのが二人で、男衆を連れてお駕籠を持ってさ、えッちらおッちらお山へ来たというもんです。