Japanische Klassiker mit Furigana
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まんかんところどころ
満韓ところどころ
Lesen Sie 満韓ところどころ (まんかんところどころ) von Natsume Sōseki (夏目 漱石) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 74.601 Zeichen · 148 Bildschirme
ぼりと浸った。
風呂から出て砂の中に立ちながら、河の上流を見渡すと、河がぐるりと緩く折れ曲っている。その向う側に五六本の大きな柳が見える。奥には村があるらしい。牛と馬が五六頭水を渉って来た。距離が遠いので小さく動いているが、色だけは判然分る。皆茶褐色をして柳の下に近づいて行く。牛追は牛よりもなお小さかった。すべてが世間で云う南画と称するものに髣髴として面白かった。中にも高い柳が細い葉をことごとく枝に収めて、静まり返っているところは、全く支那めいていた。遠くから望んでも日本の柳とは趣が違うように思われた。水は柳の茂るところで見えなくなっているが、なおその先を辿って行くと、たちまち眼にぶつかるような大きな山脈がある。襞が鋭く刻まれているせいか、ある部分は雪が積ったほど白く映る。そのくらいに周囲はどす黒かった。漢語には崔嵬とかとか云って、こう云う山を形容する言葉がたくさんあるが、日本には一つも見当らない。あれは何と云う山だろうと傍にいる大重君に尋ねたら、大重君も知らなかった。大重君は支那語の通訳として橋本に随いて蒙古まで行った男である。余の質問を受けるや否やどこかへ消えて無くなったが、やがて帰って来て、高麗城子と云うんだそうですと教えてくれた。