Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

みおつくし

澪標・落日の光景

外村 繁

Lesen Sie 澪標・落日の光景 (みおつくし) von 外村 繁 (とのむらしげる) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 130.889 Zeichen · 268 Bildschirme

Aozora Bunko

「違います」

「土の中にあるものですか」

「いいえ、今はありません」

「加工品じゃないんだな。この家の中にありますか」

「あります」

「さてと。台所にありますか」

「ありません」

「十畳にありますか」

「ありません」

「お座敷にありますか」

「あります」

「ようし、しめた」と、和夫は座敷へ駆けて行った。しかし直ぐ頭を捻って帰って来た。

「加工品じゃないでしょう。そんなものありませんよ。数珠の玉かな」

「カーン、御苦労さまでした。数珠の玉なんか、もちろん、加工品だよ」

「違います」

「空気」

「違います」

「空気は鉱物じゃないよ」

「だって、動物でも、植物でもないだろう」

「頭悪いな。空気なら、十畳にだって、台所にだってあるじゃないか」

「灰、お座敷の火鉢の灰」

「違います」

「あっ、解った」

「何だい。お兄さん、何だい」

「さあ、御明答ですよ。これから土の中へ入るものですか」

「そうです」

「どうだい。それみろ。この間まで、動物でしたか」

「そうです」

「父さんの最愛の動物でしたか」

「やられたな、まあ、そうです」

「まあ、なんて、御遠慮なく。若しも中風でなかったら、足で背中掻けると、言いましたか」

「始終、ぼろぼろの財布持って、お使いに走って行きましたか」