Japanische Klassiker mit Furigana
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みおつくし
澪標・落日の光景
外村 繁
Lesen Sie 澪標・落日の光景 (みおつくし) von 外村 繁 (とのむらしげる) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 130.889 Zeichen · 268 Bildschirme
すると、妙な好奇心も湧く。
私は承知する。初めのじゃんけんは私が勝った。
「今度こっさり、こそぼがらんほん」
たつは自分から腕を上げる。が、私が手を伸すと、たつはいきなり腕を窄め、また大きな声を出した。
「わあっ、こそぼ」
「こそぼいて、手もさわったらへんのに」
「ほやかて、何や知らんが、こそぼかったもん。今度こっさりや」
たつはまた腕を上げる。私は素早く手を差し入れる。たつは腕を窄め、苦しげに笑いながら、上体をくねらせた。
「わああ、こそぼかった。けんど、これ、おもろいな」
次ぎは私が負ける。私はたつの前に喉を突き出し、算術の加え算をする。たつの指が喉に触れる。やはりひどくこそばゆい。私は顎を引き、たつの手を外す。
その次ぎも私が負ける。が、奇妙なことに、この時は私の負けを意識したというか、少くとも予期したような記憶が微かにある。ところが、たつがいきなり私の腋の下に手を差し入れる。私はたつの違約を責めようとするが、あまりにくすぐったく、物も言えない。体をよじって、私はやっとたつの手から逃れる。たつが面白そうに笑いながら、手を振って言う。
「じゃんけん、じゃんけん……」