Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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むだい(いち)

無題(一)

宮本 百合子

Lesen Sie 無題(一) (むだい(いち)) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 20.502 Zeichen · 41 Bildschirme

Aozora Bunko

子「私? 名はないんです、ただとなりの娘もお母さんも私の事を□□□って云うんです、だから私も自分の名はそう云うんだと思って居ます」

女「マア可愛いい名、年は?」

小「十五」

女「妹さんがお有んなさるの? 毎日何をしていらっしゃるの」

小「私、妹も兄もないんです。私は毎日朝飯をたべると隣の娘と奥の牧場に行って今年生れた小羊を相手にリンゴの木かげで遊ぶんです。となりの娘はローズって名の通りの美くしい娘であの白い細いうでで私の首をかかえてじっと私のかおを見ながらいつも美くしい話をして呉れます。お昼になると家にかえっていろいろな話をするんです。それから日が少し西に落ちかけて森の上が赤くなる頃、私は銀笛を持ちローズは歌の本をもって小さい川を渡って森ん中に行き、紫の山を見て木の幹によっかかりながらローズは美くしい声でうたをうたい私はそれに合せて笛を吹きます。そうするともう気も遠くなるほどいい気持になって二人で手を組み合ったままだまってしまいます。そうするとキット私の頭の中に一つ詩がうかびます。それを紙に書いて月の出る頃又川を渡って家にかえってその詩を母に見せて窓から頭を出してとなりのまどのローズに『サヨーナラ』