Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ぼんのうひぶんしょ

煩悩秘文書

林 不忘

Lesen Sie 煩悩秘文書 (ぼんのうひぶんしょ) von 林 不忘 (はやしふぼう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 86.705 Zeichen · 173 Bildschirme

Aozora Bunko

またわれわれが主君のお供をしておって、はぐれたとあっては申しわけが立たぬ。」

「じつにどうも不思議だ。一同の前に立って、高札の前の人混みの中へはいって行かれるところまでは、たしかに拙者も見ておったが――。」

「うむ。この先が判然せんのだ。いつの間にか、ふっと姿を消されて――。」

そう誰かが言いかけた時、きょろきょろあたりを見廻わしていた中之郷東馬が、頓狂な大声で叫んだ。

「おお! あそこへ行く? あそこへ行かれるじゃないか。」

身代り殿様

「あ! お人の悪い。あちこちお探し申しました。」

という声に、白絹の紋付に弥四郎頭巾をすっぽりと被り、女髪兼安を帯した伴大次郎は、ゆっくりと振り返った。

日本橋を神田から来て、京橋のほうへ渡ろうとする橋の袂だった。

振り向いた大次郎の前に、お花畑の斬り合いで覚えのある顔、顔、顔――北伝八郎、中之郷東馬、山路主計らが、五、六人ずらりと並んでいる。

どきんとした大次郎だったが、すぐ自分の顔は、覆面に隠れていて見えないのに気がつくと同時に、相手方は、誰かと取り違えているらしいので、安心した大次、思わずはっと腰を落した構えをゆるめて、