Japanische Klassiker mit Furigana
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ちち
父
金子 ふみ子
Lesen Sie 父 (ちち) von 金子 ふみ子 (かねこふみこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 10.107 Zeichen · 21 Bildschirme
小さい時には私はより多く父になついていた。父のために母がひどい目にあっているのを見なかったならばおそらく私はいつまでも父に親しんでいたろう。けれどいつの間にか私は父よりも母に親しんでいた。で、この頃は私は、どこへ行くにも母の袂にぶらさがってついて歩いていたが、叔母が来てからというもの、父は、私が母について出かけるのを妨げた。いろいろとすかして私を家にひきとめた。今から思うとそれは叔母に対する母の不安を取除かせて自分たちの行為をごまかすためであったに相違ない。なぜなら母が出かけるとすぐ、父は私に小遣銭を握らせて外に遊びに出したからである。いや、むしろ追い出したからである。私は別に小遣銭をねだったのではなかった。だのに、父はいつもよりはたくさんの小遣をくれて永く遊んで来いというのだった。しかも母が帰って来ると父は、母にこういって私のことを訴えるのだった。
「この子はひどい子だよ。わしの甘い事を知って、あんたが出かけるとすぐ、お小遣をせびって飛び出すんだからね」
そのうちに年も暮になった。
大晦日の晩のことを私は覚えている。母は弟をおぶって街に出かけた。