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Japanische Klassiker mit Furigana

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こぶ

犬田卯短編集 一

犬田 卯

Lesen Sie 犬田卯短編集 一 (こぶ) von 犬田 卯 (いぬたしげる) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 48.259 Zeichen · 96 Bildschirme

Aozora Bunko

――あんな君、瘤のような人間、駄目だよ。これからは、はア、時代おくれだよ。若い連中で村政改革やっちまわなくちゃア……」

田辺定雄は種子まきを止めず、相変らずにやにややっているよりほかなかった。いったい、この男、なんでやって来て、なんのためにそんなことごでってやがるのか。

「何か用事かい、石村さん」と田辺は我慢しきれなくなって訊ねた。

すると藤作老は煙管をとんとん木株に叩きつけ、

「うむ、大して用でもねえけんど、これ……」といって懐中から一通の書付を出した。

組合から、年度替りだとの理由で、親父の代にこしらえた借金、元利合計二千百三十円なにがしというものの催告である。

何が故の、急速な、思いもかけぬこの催告か――口をあけて首をひねりながら眺めている田辺定雄へ向って、

「では、よろしく、頼みますよ。」

浴びせかけて、藤作老はすたこらと歩き出した。

「まず、ちょっと待ってくれ。」

「何か用かな。」

「これは……と、あれだあるめえな、俺ンとこ……いや、借りのあるもの全部へも、やはり同じように催告が行ってるのかな。」

「さア、どうかな。そいつは、俺には……」

「だって君は、事務やっていて……」