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Japanische Klassiker mit Furigana

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こぶ

犬田卯短編集 一

犬田 卯

Lesen Sie 犬田卯短編集 一 (こぶ) von 犬田 卯 (いぬたしげる) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 48.259 Zeichen · 96 Bildschirme

Aozora Bunko

何だ、なんで泣くんだ、おっちにどうかされたのかと聞くと、かぶりを振って、ぽんぽが痛えんだという。手水に行きたいんではないかと訊くと、いやいやする。じゃ、どうすればいいんだといっても、ただ泣いてばかりいて、自分の手では始末がつかぬと言うのである。

「それ、何時頃だか。」

「十時か十一時頃――」

「赤玉飲ませたか」とおせきはせかせかと言い放った。

「飲まねえもの、――袋から出して飲ませべと思っても、ぽき出してしまって。」

「仕様ねえ餓鬼だな。――何か食わせやしなかったのか、李でも。」

「食わせっかい、俺ら、なんにも。」

「連れて来ればよかったんだ。」おせきは叱りつけるように言った。「この忙しいのに、痛えたってしようあるもんか。なんで連れて来ねえんだ。」

「だって、おっ母さんは……たアだ転げ廻っていて、何といってもかんぶり振るだけなんだもの。」

おさよはそう言って不服そうに黙った。

「腹ぐれえ何でもねえ、わざわざ知らせに来っことあるもんか、馬鹿。」

浩平も言って起ち上り、のっそりと、みんなをあとに組合さして出かけて行った。準備だけ出来ても肝心の肥料が来ないのでは、全く骨を折って植えるせいはなかった。