Japanische Klassiker mit Furigana
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きつねのねえさん
狐の姐さん
宮本 百合子
Lesen Sie 狐の姐さん (きつねのねえさん) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 1.077 Zeichen · 3 Bildschirme
七月○日 火曜日
散歩。
F子洗髪を肩に垂らしたまま出た。水瓜畑の間を通っていると、田舎の男の児、
狐の姐さん! 化け姐さん!
と囃した。
七月○日 水曜日
三時過から仕度をし、T・P・W倶楽部の集りに出かけた。A新聞の竹中さんとP夫人の肝煎り。七八人。P夫人は日本に十六年もいる。劇評家。Nさんも見える。P夫人能もすきで屡々見るらしい。芝居は相当よく分り、花道の効果、または能の表徴的な美も理解しているらしいが、日本語がちっとも読めず、読まねばならぬとも感じていないらしい。それで日本の文学は云々出来ず。
T・O夫人、山梔のボタン・フラワ。白駝鳥の飾羽毛つきの帽。飽くまで英国――一九〇〇年代――中流人だ。識ろうとする欲求によってではなく、社交上の情勢によって、顔役として坐っていた。
○アングロサクソン人の、ロシア及ドイツに対する無智な偏見。
○イギリスとアメリカの短篇小説の違い、主としてテクニック上より。
東京会館で夕飯。お濠の景色。日本風なすき焼部屋。ミスが、面白い変化物語と、アナトール・フランス風の話をした。変化物語、なかなか日本の土俗史的考証が細かで、一寸秋成じみた着想もあり、面白かった。