Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ごくちゅうへのてがみ

獄中への手紙

宮本 百合子

Lesen Sie 獄中への手紙 (ごくちゅうへのてがみ) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 374.755 Zeichen · 745 Bildschirme

Aozora Bunko

さぞ、と思われますね。その王様の娘さんはロンドンの或病院で看護婦として働いていられます。王妃はこの間、大層悲しそうにハンカチーフを手にしてロンドンから去ってどこかへ行きました。

栄さんの庭には、どくだみをいくらむしっても生える由。鶴さんたちの庭は変化なくこの頃は鳥かごの並ぶこと十三。『中公』から評論集が出る、その目次と原稿の一部を渡さねばならない、髭をそらなければならない、シャボンの泡をなすりつけながらお金とりに来た鳥やの爺さんを長火鉢の前に据えて、「ホーからケキョまでが短いね」と云っている。鶯のこと。「通せばいいと思うんですがね」「通すって何のことです」と私がきく。とやにつく六月―九月をしのげばよい、という意味とのこと。ほー。マアそんな工合です。中野さんのところの庭には、西洋間の前に藤棚があったのが去年の二百十日でふっとんで、それでもさすがは世田ヶ谷ですから牡丹だの何だのと名のつく芽があって、南一杯日もさす。手っちゃんのところはいい大きい沈丁花もあり、木蓮もあり、百合その他季節の花が植っているが、どうも植っているというのに止っている様子です。

御気分はいかが? この頃は皆体の工合よくないと云っています。