Japanische Klassiker mit Furigana
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がぼう
画舫
豊島 与志雄
Lesen Sie 画舫 (がぼう) von 豊島 与志雄 (とよしまよしお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 10.863 Zeichen · 22 Bildschirme
」
景雲は急に、淋しそうな眼付をしました。そしてちらと秀梅の顔を見てから、答えました。
「私はあの時、いろいろなことを考えあぐんでおりました。その思想上の悩みのために、日の出を見たい気持になりましたのです。」
「そう、考えあぐんだから、日の出を……。」
秀梅はやさしい眼を見張って、怪訝そうに首を傾けました。景雲はふいにいいました。
「それでは、奥様は、どうしてあのような所へお登りなさいましたのでしょうか。」
「わたしはね、いろいろ考えなければならないことがありました。それを、ちっとも考えないようにするため、日の出を見たくなったのですよ。」
こんどは景雲が、怪訝そうに眼を見張りました。そして二人の眼が暫く合った時、秀梅はふいに、にっこり笑いました。
「つまり、どちらも同じことのようですね。」
景雲の頼に、熱い色がのぼりました。
そして暫く黙っていますと、秀梅は、蓮の実の菓子をつまみ、その鉢を景雲の方へも差出しました。景雲はびっくりしたように腰をあげて、秀梅へ茶を汲んでやりました。秀梅はその茶をすすりながらいいました。
「用があれば家へも来ると、あんたは約束しましたね。