Japanische Klassiker mit Furigana
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とざんはぼうけんなり
登山は冒険なり
河東 碧梧桐
Lesen Sie 登山は冒険なり (とざんはぼうけんなり) von 河東 碧梧桐 (かわひがしへきごとう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 4.375 Zeichen · 9 Bildschirme
それにしても、あの猫又の頭から、折節蒼然と暮色の襲う中に、アルプス連峯の鎬を削るピークを見はるかした時の、荘厳とも痛烈とも言いようのない脅威に充ちた凄惨な光景はどうだったか。白馬は見えなかったが、鹿島鎗から後立、針の木、不動、野口五郎、剣、立山、薬師、黒、槍、穂高、それらが二列或は三列の縦隊となって、さも遠征の首途に上る行動を起こしたように、無音の進軍喇叭を吹きつつあったのだ。殊に蒼白とも灰白とも、それぞれのピークを彩っている底蒼い色の強さは、山岳の決死を象徴するように、真に崇高なる精神そのものだった。私はまだあの時程、山岳の壮美に打たれたことはない。それもこの冒険の賜物であったとも言える。青起画伯は、帰来あの冒険の印象、偉大な自然の黙示に打たれて、それまでの美意識を抛擲せざるを得なくなった、と真心から語るのであった。