Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
しらがこぞう
白髪小僧
杉山 萠円
Lesen Sie 白髪小僧 (しらがこぞう) von 杉山 萠円 (すぎやまほうえん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 98.770 Zeichen · 194 Bildschirme
昔ながらの世の不思議、見たか聞いたかわかったか。
藍丸国のその中で、南の国に湖の、
数ある中で名も高い、多留美と呼ばるる湖は、
お年寄られた父様と、妾が魚を捕るところ。
翡翠の波を潜っては、金銀の魚を追いまわし、
瑠璃の深淵に沈んでは、真珠の貝を探り取る。
捕って尽きせぬ魚の数、拾うて尽きぬ貝の数。
扨は楽しい明け暮れに、小さい船と小さい帆を、
風と波とに送られて、歌うて尽きぬ海の歌。
けれども妾は昨夜から、この身の上の幸福は、
只これ切りのものなのか、それとももっとこの世には、
楽しい事があるのかと、疑わしくてなりませぬ。
今朝明け方に見た夢の、扨も不思議さ面白さ。
漁師であった父様が、美留楼公爵様となり、
おわかれ申した母様と、兄様姉様お揃いで、
十幾年のその間、楽しく暮したものがたり。
銀杏の文字のお話しの、惜しいところであと絶えて、
石神様のお話しは、わが身の上の事となり、
白髪小僧と青眼玉、それに妾と三人で、
追いつ追われつ行く末は、真暗闇の森の中。
扨眼が覚めて気が付けば、この身は矢張旧のまま。
十幾年の栄燿をば、只片時の夢に見た、