Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
ゆりのはな
百合の花
小川 未明
Lesen Sie 百合の花 (ゆりのはな) von 小川 未明 (おがわみめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 4.179 Zeichen · 9 Bildschirme
そこで勇は安心をして、太郎の廻すのを待っています。
太郎はなるたけ軽く廻しました。勇は思い切って力を入れて太郎の独楽を打ちますから、いつも太郎は負けてばかりいます。
「太郎さん、私の独楽は強いだろう。」
「強くないわい。」
「君は軽く廻すんだよ。だってこっちは木独楽だもの。」
太郎は言うなりに軽く廻します。勇は力を入れて打ちましたから太郎の独楽は溝の中に飛び込みました。
「やあ、太郎さんの独楽は溝の中へ落ちた。」と囃しましたから太郎は口惜しがって、泥に汚れたのを草の葉で拭きとって稍々力を入れて廻す。勇は打ち損ねて、自分の独楽は地面を摩って空廻りをする、今度は勇が先に廻さなければなりません。
もはや太郎は約束のことなど忘れて、白い木独楽を目当に思う存分に打込んだから、的を外れずに真二つに勇の独楽は割れて飛んでしまいました。
勇は茫として、自分の飛んだ独楽の行衛を見ていましたが、だんだん悲しそうな顔付になって泣き出しました。この時家の前にお婆さんのこっちを見ている姿が見えたから、太郎は物も言わずにそこを一生懸命に逃げたのであります。
太郎は、もうここなら大丈夫だと思って、桑の畑中に隠れました。