Japanische Klassiker mit Furigana
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しんきちとおかあさん
真吉とお母さん
小川 未明
Lesen Sie 真吉とお母さん (しんきちとおかあさん) von 小川 未明 (おがわみめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 3.689 Zeichen · 8 Bildschirme
「いってまいります。」と、頭をさげて、家を出ました。そして、後をふりかえり、ふりかえり、二里の道を歩いて、町へ出て、そこから汽車に乗ったのでありました。
はじめて、遠方へゆく、汽車に乗ったので心細かったのです。窓ぎわに小さくなって、自分の村の方を見ていると、武ちゃんや、哲ちゃんが往来で遊んでいる姿が見えます。ペスが尾をふって、どうして今日は、真ちゃんはいないのかなと不思議に思っている顔がありありと浮かんできます。
真吉は、たまらなくなって、しくしくとそでに顔をあてて泣いたのでした。そのうちに汽車は動き出しました。だんだん走ると、いつか、見覚えのある山までが、ついに見えなくなってしまいました。
「いまごろ、お母さんは、どうしていられるだろう。」と思うと、仕事をなさっているお母さんの姿が、泣いている目の中にうつって見えたのでした。
しかし、それから、一時間もたつと、真吉は、泣いてはいませんでした。はじめて顔を見る叔父さんのことを考えたり、はやく、自分が大きくなって、お母さんの力になってあげたいと考えていました。
汽車に乗ってから、九時間めに東京へ着きました。