Japanische Klassiker mit Furigana
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しほんたいへいき
私本太平記(五)
吉川 英治
Lesen Sie 私本太平記(五) (しほんたいへいき) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 252.330 Zeichen · 505 Bildschirme
高氏は彼とのはなしで多くのものを習びとった。
伯耆の船上山の御座には、名和長年なるものが守備に当っていること。そして後醍醐には隠岐脱出いらい、いよいよ意気おさかんで、大山の祈祷の壇に、みずから護摩を焚いて七日の“金輪ノ法”を修せられ、
北条討伐
のお祈りもすさまじく、都への還幸をかたく期して、しかもなお、そこを大本営ともなして、諸州の宮方へ、親しく軍議の令もおさしずしているおすがたでもあるという事。
いやみかど以上にも、いまや気負うているのは、千種の頭ノ中将殿(それ以前は少将)でと、高徳はなお言った。
「――中将どのは、つまり帝のご還幸の露払いとして、山陰山陽の兵二万余騎を擁し、この四月頃から六波羅攻めを開始されておりますなれど、いかんせん、お公卿さまです。われら武人の意見は、なかなか用いてはくれず、さんざんな敗北をくりかえし、ために兵力も半減し去って、意気もおとろえ果てていたところへ、ご当家足利勢のお味方と聞え、俄に、士気をもり返したようなわけでござりまするわい」
「が一方には、赤松勢という精鋭がお味方のはずだが」
「さ、それも」と、高徳はふと眉をひそめた。