Japanische Klassiker mit Furigana
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くうちゅうひょうりゅういっしゅうかん
空中漂流一週間
海野 十三
Lesen Sie 空中漂流一週間 (くうちゅうひょうりゅういっしゅうかん) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 17.324 Zeichen · 35 Bildschirme
戸川中尉は、この事件の前から六条少尉に分れて司令部へ出張していたので、以来彼は会わずじまいだった。
「そうだ。俺にはまだ左腕もあれば両脚もあるし、硬い歯の生えている口もあれば、太い頸もあるというんだ。その意気は壮とするが、こればかりはねえ」
そういっているとき、受付の方角から、大きな蛮声がこっちへ響いてきた。田毎大尉と戸川中尉とは、思わず顔を見合せた。
「しかたがない。おい当番兵。六条少尉をここへ案内してこい」
田毎大尉は、ついにそういった。
「大尉どの。自分もここに居てよろしくありますか」
「ああ、よろしい。ぜひそこにいて、『火の玉』少尉を慰めてやってくれ」
間もなく、当番兵につれられて、部屋へ入ってきた壮漢、見れば警防団服に身を固めていて、ちゃんと右手もついている。
新しい警防団員
「おう、そのいでたちは……」
と、田毎大尉がいぶかるのを、壮漢はうやうやしく右手で挙手の敬礼をして、
「はあ、きょうは大尉どのに、この姿を見ていささか意を安んじて頂こうと思って参りました」
「おお、これは戸川――戸川中尉どの。ずいぶん久しぶりでありましたな」
そういう壮漢は、やっぱり「火の玉」