Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

くうしゅうかのにほん

空襲下の日本

海野 十三

Lesen Sie 空襲下の日本 (くうしゅうかのにほん) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 14.527 Zeichen · 30 Bildschirme

Aozora Bunko

肺が元々悪いのですから、同情してやって下さい。ここに三千円ある。これで売って下さい。君、助けて下さい」

在郷軍人はそれには目も呉れず、さっきの婆さんと同じように、避難所の位置を教えてやった。

ぐわーン、ぐわーン。

「おう、始まったぞ」

群衆は一せいに立ち止って、爆弾の落ちたらしい方角に、耳を澄ませた。

「丸の内方面らしい」

弾かれたように群衆はどっと雪崩をうって、爆弾の落ちたとは反対の方に走りだした。その時だった。

どどど、どどーン、ぐわーン、うーン。

ばーン、ばばばーン。

釣瓶うちに、百雷の崩れおちるような物凄い大音響がした。パッと丸の内方面が明るくなったと思うと、毒々しい火焔がメラメラと立ちのぼり始めた。米国空軍の爆撃隊が、その得意とする爆弾の連続投下を決行したのだ。

がーン、がーン。

それにつづいて、爆裂しそこなったような、やや調子はずれの爆音が、向うの街角にした。なんだか、ばかに白い煙のようなものがモヤモヤと立ち昇ったようであった。

近所に消防自動車がいたらしく、手廻しのサイレンが、うウうウうウうウうーウと鳴り出した。

ピリピリピリピリ。

振笛が響く。