Japanische Klassiker mit Furigana
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くうしゅうけいほう
空襲警報
海野 十三
Lesen Sie 空襲警報 (くうしゅうけいほう) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 45.838 Zeichen · 92 Bildschirme
怪漢はギョッと驚いたらしく、まるで猫のように素早く、井戸端の向こうにまわって身を隠した。その素早さが、どうもただの男ではない。
「さあ出てこい。怪しからん奴だ」
と、中尉のどなりつける声。怪漢は、しゃがんだままゴソゴソやっていたが、何かキラリと光るものを懐中から取出した。ピストルか短刀か?
「あッ危い……」
旗男は義兄を助けるために、なにか手頃の得物がないかと、湯殿の中を見まわした。そのとき眼にうつったのは、斜に立てかけてある長い旗竿だった。よし、すこし長すぎるけれど、これを使って加藤清正の虎退治とゆこう。
「うおーッ、大身の槍だぞォ……」
いきなり湯殿の戸をガラリとあけると、旗男は長い旗竿を、怪漢の隠れている井戸端のうしろへ突きこんだ。
「うわーッ」
それが図にあたって、怪漢は隠れ場所からピョンと飛びあがった。そしてなおも逃げようとするところを、旗男はエイエイと懸声をして、旗竿の槍を縦横にふりまわした。
「しまった!」
と叫んで、怪漢はその場にたおれた。旗竿が向脛にあたったものらしい。
「ウヌ、この奴……」
と、国彦中尉が飛びこんでいって怪漢の上に折重なろうとしたとき、