Japanische Klassiker mit Furigana
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ふんにょうたん
糞尿譚
火野 葦平
Lesen Sie 糞尿譚 (ふんにょうたん) von 火野 葦平 (ひのあしへい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 51.974 Zeichen · 99 Bildschirme
こんな服装では上れんから、どこか安直なところでと、彦太郎が恐縮するのを、なに、かまうことはない、上りたまえ、と先に立ってどんどん階段を上った。彦太郎も草履をぬぎ、ついて上った。色の白い丸ぽちゃの仲居が来て、まあ、ああさん、昼の日中から何事? 酒? ビール? と訊いた。酒がよい、飯を食って来たから、何か簡単なものでよい、それから、あれを、と云いかけるのに、はいはい、おやすくないのね、あとでうんとおごらせるぞ、と仲居は心得顔に出て行った。部屋の西側に佐原山が見え、頂上の松林を包みこむように白雲が流れていた。空は深く澄んで、すっかり秋の気配であった。赤瀬の家で相当飲んで居ったので、二人とも、赤い顔をして、声も大きく、大いにやろう、はあ、大いに、大いに、と盛んにとりとめもない気焔をあげた。彦太郎はすっかり阿部に親しみを感じ、洋々と前途が開けて来たような頼もしさを感じた。酒が来ると、盛んに応酬し、小森君、金のことなら心配したもうな、あっちの銀行は僕の電報一本で、何万円でも即座に送って来る。というのは法螺だが、少々はあるから、その方の相談なら僕にしてくれたまえ、と阿部がいうのに、ひょっくり、自動車のタイヤを換えなければならなくなっているのを思い出し、相談してみようかと思ったが、今日は会ったばかりで、何がなんでも厚かましい