Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ささめゆき

細雪

谷崎 潤一郎

Lesen Sie 細雪 (ささめゆき) von 谷崎 潤一郎 (たにざきじゅんいちろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 194.628 Zeichen · 371 Bildschirme

Aozora Bunko

十七

安全感が違うものかと、不思議に思えるくらいであった。そして蒔岡家の一同は、明くる朝の四時頃、風が漸う収まるのを待ってその忌ま忌ましい脆弱な家へ、まだ何となくビクつきながら戻って来たと云う訳であった。

十七

颱風一過した翌朝は、俄に秋らしい青空になったが、幸子は恐ろしい昨夜の記憶が悪夢のように頭にこびり着いていて忘れることが出来ず、それに何よりも、悦子が怯え切って、神経過敏になっている様子を見ると、今は躊躇している場合でないので、午前中に大阪の夫の事務所を急報で呼び出し、築地の浜屋へ部屋を申し込んでくれるように頼んだ。そして、なるべくならば今日のうちにも変りたいと思っていると、夕刻浜屋から渋谷の方へ懸って来、先程大阪の旦那様からお電話を戴きまして、お部屋を用意してございます、と云って来たので、そしたら姉ちゃん、晩のご飯は彼方へ行って食べるさかいに、お春どんだけもう三四日預かってほしいわ、姉ちゃんも一遍来てほしい、と、挨拶もそこそこにして築地へ出かけた。

雪子とお春が宿まで送って来てくれたので、皆で銀座へ散歩に出て洋食でも食べようと云うことになったが、そんなら尾張町のローマイヤア云う店へいらしって御覧なさりませと、女将が教えてくれたので、そこへ行ってお春にも相伴をさせてやり、帰りに夜店を冷やかしてから服部の角で二