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Japanische Klassiker mit Furigana

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ささめゆき

細雪

谷崎 潤一郎

Lesen Sie 細雪 (ささめゆき) von 谷崎 潤一郎 (たにざきじゅんいちろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 194.628 Zeichen · 371 Bildschirme

Aozora Bunko

彼女は今迄、あまり近い所に恰好な友達が出来たために学校の同級生とはそんなに遊ぶ折もなく、だんだん疎遠になっていたので、こうなると寂寥に堪えないらしく、ぽつぽつ新しい仲好しを作るようにはしていたけれども、急には気の合った相手も見付からず、又そのうちに裏の家へルミーさんのような児のある人が来ないか知らん、などと云い云いしたが、外人向きに建てた借家であるから日本人は借りようとせず、かと云って西洋人は、世界中に動乱の兆が見える昨今、皆シュトルツ氏と同じような理由で東亜を引き揚げようとする者が多いので、当分その家は塞がりそうもなかった。幸子もしょざいなさに習字の稽古をしたり、お春に琴の手ほどきをしてやったりして日を送ったが、「淋しいのは悦子ばかりではありません。私も何だかこの秋ばかりは物の哀れを感じていますが、今迄春の方が好きでしたのに、秋のこう云う哀れさの中にも趣があることを、今年始めて感じるようになったのは矢張年のせいでしょうか、………」と、彼女は或る時雪子へ宛てた手紙の端にそんなことを書いた。

いったい今年は、春に雪子の見合いの件があってから、六月には舞の会があり、引き続いてあの大水害、妙子の遭難、おさく師匠の逝去、シュトルツ一家の帰国、東京行き、関東大暴風、奥畑の手紙が捲き起した暗雲、………と、今迄随分いろいろ