Japanische Klassiker mit Furigana
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ささめゆき
細雪
谷崎 潤一郎
Lesen Sie 細雪 (ささめゆき) von 谷崎 潤一郎 (たにざきじゅんいちろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 194.628 Zeichen · 371 Bildschirme
その点にかけては、父の全盛期に育った幸子が一番駄目で、妙子には家の没落した時のみじめさが一番骨身にこたえているのであった。
幸子は早晩、この変り種の妹が何か又事件を惹き起しはしまいかと思うと、自分達がそれに捲き込まれるのが辛いので、出来れば彼女を本家へ引き渡してしまう方がよかったが、当人がそれを肯じないのは勿論として、本家も今では引き取ろうと云わないであろうことが予想された。現に今度なども、そう聞いては妙子をそちらへ預けて置くのは心配だから、手元へ呼び寄せて監督する、と云い出しそうなところであるのに、一向そんなことは云って来ない。それと云うのが、義兄が世間体を気にして義妹達の分家へ行きたがることを嫌ったのは昔の話なので、今ではそうでもなくなっているのであったが、それには経済問題が絡んでいることは明かで、今日になれば、本家から見た妙子と云うものは既に半分独立しているようなものであるから、月々僅かな仕送りをしていれば済むのであった。その事情を察している幸子には、一面妙子を不憫がる気持もあって、迷惑なことに思いながらも今更突き放してしまう訳にも行かなかったが、それならそれで、もう一度当人に打つかって、日頃疑問にしている点をもっとよく質して置く必要があった。