Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
ささめゆき
細雪
谷崎 潤一郎
Lesen Sie 細雪 (ささめゆき) von 谷崎 潤一郎 (たにざきじゅんいちろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 194.628 Zeichen · 371 Bildschirme
も施して、徐々に心境を変化させるように指導しよう、と思案をきめて、今のところは一往妙子の意志を認め、なるべく逆らわないようにするより外はなかったが、そうなると又、雪子の立ち場が可哀そうに見えて来るのであった。雪子の心になって見れば、自分のために妙子が待ってくれている、と云う風に感じ、それを恩に着ることは厭であるに違いない。なぜと云って、もともと彼女が婚期を逸したのは、他にも原因はあるけれどもあの新聞の事件と云うものが飛沫を及ぼしたのであることを思えば、妙子に恩を着る筋などは少しもないからであった。それよりも何よりも、雪子としては、自分は決して結婚を焦ってはいないし、こいさんの飛ばっちりを受けたことなんか恨んでもいない、自分の運命はそんな下らない事件の影響で左右されはしないから、こいさんは私に気がねしないで先に結婚してくれたらよい、と云うでもあろう。と云って妙子も、恩に着せるようなつもりはないに極まっているが、雪子の結婚がおくれているのに痺れを切らしていることは事実で、抑あの新聞の事件にしても、あの時分に雪子が既に縁づいているか、直きに縁づくような形勢であったら、彼女がいくら若かったとしても、好んでああ云う非常手段に出なかったことは確かであった。