Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ささめゆき

細雪

谷崎 潤一郎

Lesen Sie 細雪 (ささめゆき) von 谷崎 潤一郎 (たにざきじゅんいちろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 194.628 Zeichen · 371 Bildschirme

Aozora Bunko

、こいさんのことも忘れている訳ではないが、何しろ家が狭いものだから、雪子ちゃん一人をさえ持て扱っているような次第で、そのうちにこいさんも呼んで上げたいと思いながら、なかなか手が廻らないなどと、言訳とも付かないことを頻りに云った。そして、三人が独逸ビールのジョッキーを一人で一つ宛空けて、ローマイヤアを出てから初夏の夜の銀座通を新橋の方へそぞろ歩きしたが、幸子は新橋駅前まで二人を送って行って別れた。

彼女は妙子が用談を済ませる二三日の間は、本家へ寄り着かないようにして、ひとりで何とか時間を過さなければならないので、女学校時代の同窓で東京に縁付いている友達の家を訪ねてでも見ようかなどと思っていたが、翌朝部屋で新聞を読んでいると、これからちょっと行ってもよいかと、妙子から懸って来た。何か相談でもあるのかと聞くと、そうではないが、退屈だからと云う。用談の方はどうなったのか、と云うと、今朝姉ちゃんに一と通り聴いて貰ったのだけれど、今週は兄さんが忙しいので、その話は来週まで延期になった、その間こうしていても仕様がないから、其方へ遊びに行きたいのだと云う。幸子は今日の午後、青山のお友達を訪問する約束をしたから、夕刻までは不在になるが、五六時頃には戻るからと云って電話を切ったが、青山でえらく引き留められて夕飯の馳走になり、