Japanische Klassiker mit Furigana
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ささめゆき
細雪
谷崎 潤一郎
Lesen Sie 細雪 (ささめゆき) von 谷崎 潤一郎 (たにざきじゅんいちろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 150.580 Zeichen · 287 Bildschirme
二十三
偉いもんですな」
「阿呆らしい。そんなん、英吉利仕込みと違いますか」
妙子は関原がウィスキー好きであったことを思い出して、その晩も多少這入っているのであろうと察した。そして、如何です、ちょっとその辺でお茶でも、………と云うのを手際よく外して、阪急の方へ急いだ。
二十三
拝啓
あれからとうとう忙しくて毎日手紙を書く暇がなく御無沙汰してしまいました。お赦し下さいませ
出発の夜、姉ちゃんは汽車が走り出すと怺えていた涙が一時に溢れて寝台の帷の蔭へ顔を隠しました。それから間もなく秀雄ちゃんが高い熱を出してお腹が痛いと云い出し夜中に何遍も便所へ通う騒ぎで姉ちゃんも私も殆ど一睡もしませんでした。それよりもっと困ったことは、あてにしていた大森の借家が急に家主の都合で解約になりました。そのことは出発の前日に東京からそう云って来て分ったのですが今更仕様がないので立って来たのです。そして兎も角麻布の種田さんの所に泊めて戴き、今でもまだ此処にいるのですが、突然のことで十一人もの大勢が御厄介になっているのですから種田さんのお家の御迷惑はどんなでしょうかお察し下さい。秀雄ちゃんは早速お医者さんに来て貰いましたら大腸加答児だそうで昨日あたりからやっと快くなって来ました。