Japanische Klassiker mit Furigana
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ささめゆき
細雪
谷崎 潤一郎
Lesen Sie 細雪 (ささめゆき) von 谷崎 潤一郎 (たにざきじゅんいちろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 150.580 Zeichen · 287 Bildschirme
これだけは断ってくれるように、こいさんから中姉ちゃんに云うてほしい云うて、頼まれててんわ、―――と、そう妙子は云うのであった。妙子も野村と云う人を始めて見て、話に聞いたよりもまだ老けているのにびっくりし、なるほどこのお爺さんでは雪姉ちゃんが厭だと云うのも当り前だと感じたくらいで、雪姉ちゃんの嫌う理由はそこにあるのに違いないと思うけれども、雪姉ちゃんは風采や顔つきのことなどは別に何とも云っていないで、それよりは、見合いの晩に青谷の家へ引っ張って行かれた時、仏壇に亡くなった奥さんや子供達の写真が飾ってあるのを見て、ひどく不愉快にさせられたと云う話をした。雪姉ちゃんの云うのには、二度目と云うことを承知で嫁に行くにしても、先妻やその子供達の写真が飾ってあるのを見せられて好い気持がする筈はないではないか、今は独身でいるのだから、密かにそう云うものを飾ってその人達の冥福を祈る心情は分らなくはないが、あたしに家を見て貰おうと云う時に、何もそんなものを見える所へ出して置かなくともよさそうなものだのに、あの人は写真を急いで隠しでもすることか、わざわざあれが飾ってある仏壇の前へ案内するとは何事だろう、あれを見ただけでも、とても女の繊細な心理などが理解出来る人ではないと思う、と云うので、何よりそれで愛憎を尽かしたように云って