Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ぞくごくちゅうき

続獄中記

大杉 栄

Lesen Sie 続獄中記 (ぞくごくちゅうき) von 大杉 栄 (おおすぎさかえ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 24.326 Zeichen · 49 Bildschirme

Aozora Bunko

もうすこしこみ入った事情があるように思う。

その一つは、たかだか大根か芋を最上の御馳走とする、ほとんど油っ気なしの食物だ。次には、ことに独房では、性欲についてほとんど何の刺激もないことだ。そして最後には、終日、読書と思索とで根を疲らし切ってしまうことだ。

この三つの条件さえ具えていれば、誰でも、何の修養も何の苦悶も何の努力もなしに、ただちに五欲無漏の名僧知識になれる。山にはいるか牢にはいるかだ。

しかし、久米の仙人も雲から足を踏みはずしたように、この牢屋の仙人も時々凡夫に帰る。

ほかでそんな機会はなかったが、東京監獄での第一の楽しみは、女の被告人か囚人かを見ることであった。このことも前にちょっと言った。

僕等はいつも独房の四監か八監内かに置かれた。この何監というのはその建物の番号で中央から半星形に射出した四つの建物に、二階は一監から四監、下は五監から八監の名がついていた。四監は二階で八監はその下だ。そして僕はいつも運よく日当りのいい南側の室に置かれた。

この建物の南側に沿うて、そこから五間ばかり隔てて、女監へ行くタタキの廊下がある。毎日一度か二度か三度か、必ず十数名ずつの新入りがここを通って行く。