Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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たんでき

耽溺

岩野 泡鳴

Lesen Sie 耽溺 (たんでき) von 岩野 泡鳴 (いわのほうめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 55.597 Zeichen · 110 Bildschirme

Aozora Bunko

「お父さんの考えはどうでしょう?」

「私どものは、なアに、もう、どうでもいいので、始終私が家のことをやきもき致していまして、心配こそ掛けることはございましても、一つとして頼みにならないのでございますよ。私は、もう、独りで、うちのことやら、子供のことやらをあくせくしているのでございます」

「そりゃア、大抵なことじゃアないでしょう。――吉弥さんも少しおッ母さんを安心させなきゃア――」

「この子がまた、先生、一番意気地なしで困るんですよ」お袋は念入りに肩を動かして、さも性根なしとののしるかの様子で女の方を見た。「何でも私に寄りかかっていさえすればいいと思って、だだッ子のように来てくれい、来てくれいと言ってよこすんです」

「だッて、来てくれなきゃア仕方がないじゃアないか?」吉弥はふくれッ面をした。「おッ母さんが来たら、方をつけるというから、早く来いと言ってやったんじゃアないか?」

「おッ母さんだッて、いろんな用があるよ。お前の妹だッて、また公園で出なけりゃアならなくなったし、そうそうお前のことばかりにかまけてはいられないよ。半玉の時じゃアあるまいし、高が五十円か百円の身受け相談ぐらい、相対ずくでも方がつくだろうじゃアないか? お前よりも妹の方がよほど気が利いてるよ」