Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

たんでき

耽溺

岩野 泡鳴

Lesen Sie 耽溺 (たんでき) von 岩野 泡鳴 (いわのほうめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 55.597 Zeichen · 110 Bildschirme

Aozora Bunko

と、ほうりつけ、「畜生、そんな物ア手にさわるのも穢れらア!」

僕の妻はちょうど井筒屋へ行っていたので、この芝居を、炉のそばで、家族と一緒に見たと言う。

「もう、二度とこんな家へ来やせんぞ」と、青木は投げられた物を手に取り、吉弥をにらんで帰って行った。

「泥棒じじい!」

吉弥は片足を一歩踏み出すと同時に、あごをもよほど憎らしそうに突き出して、くやしがった。その様子が大変おかしかったので、一同は言い合わせたように吹き出した。かの女もそれに釣り込まれて、笑顔を向け、炉のそばに来て座を取った。

薬罐のくらくら煮立っているのが、吉弥のむしゃくしゃしているらしい胸の中をすッかり譬えているように、僕の妻には見えた。

大きな台どころに大きな炉――くべた焚木は燃えていても、風通しのいいので、暑さはおぼえさせなかった。

「けちな野郎だ、なア?」お貞はこう言って、吉弥を慰めた。

「横つらへ投げつけてやったらよかったのに」と、正ちゃんも吉弥の肩を持った。

「きイちゃんの様子ッたら、なかった」と、お君が言ったので、一同はまた吹き出した。

「どうせ、あたいが馬鹿なんですから、ね」吉弥は横を向いた。