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Japanische Klassiker mit Furigana

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はだいろのつき

肌色の月

久生 十蘭

Lesen Sie 肌色の月 (はだいろのつき) von 久生 十蘭 (ひさおじゅうらん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 50.706 Zeichen · 101 Bildschirme

Aozora Bunko

「バンガロー……いいだろう」

「あたしはK・Uじゃないから、頼まれたって後追い心中なんかしません。その点、ご心配なく」

捜査主任はアルミの弁当箱をハトロン紙で包みながら、

「腹をたてているようだが、それは君が悪いからだよ」

と宥めるような調子でいった。

「偽名をつかったり、絵描きでもないのに絵描きだといったり、怪しまれるのは当然だ……君は東洋放送の宇野久美子というひとだろう」

「お調べになったのね」

「それはもう、どうしたって」

「あたしがK・Uでないことは、おわかりになったわけね」

「言ってみたまえ」

「お調べになったことでしょうから、ごぞんじのはずだけど、一月から四月の末まで、どの放送にも出ていました……最近のひと月は、病気でアパートにひき籠っていたし……」

「それで?」

「大池は今年のはじめごろから、K・Uという女性と二人で、日本中を逃げまわっていたということですが、すると、あたしはK・Uであるわけはないでしょう? そんな暇はなかったから」

「その点は諒承したが、さっぱりしないところがある。ここへ来る前日、君は家財道具を伊那へ送っている。郷里の和歌山へ帰るといって、十時何分かの大阪行に乗ったはずの君が、伊豆のこんなところにいる……なぜ、そういう複雑なことをするのか、その辺のところを説明してくれないかぎり、われわれは同情