Japanische Klassiker mit Furigana
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おちぼひろい
落穂拾い・犬の生活
小山 清
Lesen Sie 落穂拾い・犬の生活 (おちぼひろい) von 小山 清 (こやまきよし) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 239.741 Zeichen · 486 Bildschirme
われもまた一騎当千の士、ともかく初対面である、太宰さんが私をお見それするようなことがあってはならないと、私は秘かに緊張し少からず心配していたのであったが、それは杞憂というものであった。その折私は持参した原稿が鉛筆書きなのを見て太宰さんが、僕も鉛筆を用いたことがあるが、鉛筆だとつい力が入って早く疲れるような気がすると云われたのに対し、私はそれを強く首肯して、ええ、どうしても、力が入ってしまって、などなにか自身の創作情熱が余りに真剣なため、鉛筆を竹刀の如く握りしめでもするような、実に気障な云い廻しをしたのだが、私のその意気込んだ口調に対して太宰さんは、(例の如く少しお背中を丸くなさって伏目のまま、身動きもせず坐って居られましたが、やがてお顔を、もの憂そうにお挙げになり、)肩ガ凝ッテイルノジャナイカネ。私は一ぺんにギャフンとなった。われ遂にこの人に及ばずの感を深くした。
「先生は煙草はお喫みにならないのですか?」
うかつに返事をしかけて、そうだ、自分は高等学校時代既にホープを一日七十本も煙にした溺煙家なのだと気づき、
「いや、あいにく切らしてしまったんだ。