Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

そばのはなのころ

蕎麦の花の頃

李 孝石

Lesen Sie 蕎麦の花の頃 (そばのはなのころ) von 李 孝石 (いひょそく) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 7.494 Zeichen · 16 Bildschirme

Aozora Bunko

童伊のような若者が無性に羨しかった。汗が背中をべっとり濡らした。

峠を越すとすぐ川だったが、夏の大水で流失された板橋の跡がまだそのままになっているので、裸で渉らなければならなかった。下衣を脱ぐと帯で背中に括りつけ、半裸の妙な風体で水の中に跳び込んだ。汗を流したやさきではあったが、夜の水は骨を刺した。

――で全体、誰に育てて貰ったんだよ。

――おふくろは仕方なく義父のところへやられて、酒屋を始めたんだ。のんだくれで、ええ義父ではなかった。ものごころがついてからというもの、俺は殴られ通しだった。おふくろも飛ばっちりを喰って、蹴られたり、きられたり、半殺しにされたり、さ。十八の時家をとび出してからというもの、ずっとこの稼業の仲間入りだよ。

――道理でしっかりしてるたあ思っただが、聞いてみりゃ気の毒な身の上じゃな。

流れは深く、腰のところまでつかった。底流も案外に強く、足裏にふれる石ころはすべすべして、今にもさらわれそうだった。驢馬や趙先達は早くも中流を渡りきり岸に近づいていたが、童伊は危っかしい許生員を劬わりがちで、ついおくれなければならなかった。

――おふくろの里は、もとから堤川だったべえか。