Japanische Klassiker mit Furigana
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じゃせいのしゅうねん
蛇性の執念
大倉 燁子
Lesen Sie 蛇性の執念 (じゃせいのしゅうねん) von 大倉 燁子 (おおくらてるこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 18.981 Zeichen · 38 Bildschirme
『武雄様御自身はようく御承知でございます。あとは私位のものでございます。私がお口出し出来ます身分でもございませんし、実は綾子様には決して御承知遊ばしますな、どんなことがあっても、お嫌いなものを無理押しつけにおされになってはいけません。と申上げていたのでございますけれど――。そのうちお実家様のお母様は御相談に入らっしゃいました。それも文夫様と余りお仲がおよろしかったから、そのためにお気がお進みにならないのだろうとの御懸念で、お見えになったのでございます。どうせ行く行くはこうなるのだからと、御説得なすったそうで、綾子様としては文夫様にもすまないように思召しましょうし、第一武雄様がお嫌いなのでございますもの、お母様にそれを申上げたってお分りになりませんしね、お一人で小さいお胸を痛めて、ただ泣いていらっしゃるばかりだったのでございます。それでも綾子様はとうとう最後まで、御承知はなさらなかったのでございますけれど――』
『いくら綾子さんがしっかりしていても女ですからねえ。運命に抗し得ず、皆さんのするままに引きずられて往っておしまいになったのでしょう、全くお可哀想ですねえ』