Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

じゃせいのいん 

蛇性の婬 

田中 貢太郎

Lesen Sie 蛇性の婬 (じゃせいのいん) von 田中 貢太郎 (たなかこうたろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 26.880 Zeichen · 54 Bildschirme

Aozora Bunko

豊雄はそのあとで、そこの主人の蓑笠を借りて家へ帰ったが、女の俤が忘られないので、そればかり考えているとその夜の夢に女の許へ往った。そこは門も家も大きく、蔀おろし簾垂れこめた住居であった。真女児が出て来て、酒や菓子を出してもてなしてくれたので、喜しき酔ごこちに歓会を共にした。豊雄は朝になって女に逢いたくてたまらないので、朝飯も喫わずに新宮へ往って、県の真女児の家はと云って尋ねたが、何人も知った人がなかった。そのうちに午時も過ぎたところで、東の方からかの稚児髷の少女が来た。女の家は直ぐそこであった。それは門も家も大きく、蔀おろし簾たれこめた夢の中に見たのとすこしもかわらない家であった。少女が入って往って、「傘の主詣で給うを誘い奉る」と云うと、真女児が出て来て、南面の室に豊雄をあげた。板敷の間に床畳を設けた室で、几帳御厨子の餝、壁代の絵なども皆古代のもので、倫の人の住居ではなかった。真女児は豊雄に御馳走した。真女児は己はこの国の受領の下司県の何某が妻であったが、この春夫が歿くなったので、力と頼むものもない。「昨日の雨のやどりの御恵に、信ある御方にこそとおもう物から、今より後の齢をもて、御宮仕し奉らばや」