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Japanische Klassiker mit Furigana

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らしんのにょせん

裸身の女仙

野村 胡堂

Lesen Sie 裸身の女仙 (らしんのにょせん) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 14.437 Zeichen · 29 Bildschirme

Aozora Bunko

仰しゃったが」

「私の父親は、何処の、何んと言う者で御座いましょう?」

「それが、お鳥殿、風の便りに聞くと、一年ばかり前に亡くなられたとの事じゃ」

「えッ」お鳥も妙な惑乱を感じます、が、凝とこらえて、浪人の顔――妙に思い詰めた真剣な顔を仰ぎました。

「今となっては、お鳥殿の身の秘密を知る者は、広い世界にも拙者より外には無い。礼儀にも道理にも無いことではあるが、源吉に頼んで、あの言伝を申し上げたのは、斯うしたわけであった」

「その秘密とやら仰しゃるのは何んで御座いましょう、――あの店先の絵姿は誰で御座いましょう、私で無いことは解り切って居りますが、若しや――」

お鳥は息を呑みました。若しや――それは自分の母親か、又は姉だったかも知れないのです。

「それを申上度さ、それにお鳥殿に逢い度いばかりに、五年の間、岩吉という木樵を尋ね、源太夫という軽業師を尋ねて、中仙道から、北陸、東海道は申すに及ばず、京へも大阪へも、奥州までも経廻りました」

「…………」

「いや、手前の骨折などを吹聴する積りは毛頭ない――が、話の序に、思わぬ愚痴になりました。旗本、安城家へお入りと聴きましたが、斯様な話を正面から持って行っても、誰も信じてくれそうは無く、それに、安城殿はことの外潔癖だそうで、源吉を頼んでやるとあの始末だ」