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Japanische Klassiker mit Furigana

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おやどりことり

親鳥子鳥

佐々木 邦

Lesen Sie 親鳥子鳥 (おやどりことり) von 佐々木 邦 (ささきくに) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 88.828 Zeichen · 181 Bildschirme

Aozora Bunko

まあ宜いさ。坊っちゃん達は男だから、何うせ男の肩を持つ。仕方がない」

「あなたの番地を書いて置きましょう」

「御念には及びませんよ。いくら飲んだくれだって自分の家を忘れるもんかね。何うも御足労さま。これでキャラメルでも買って喰べておくれ」

とお上さんは突如文一君の掌に五十銭銀貨を押しつけた。

「そんなもの要らない」

と文一君は慌てて手を引いた。

「まあ、そんなことは言わないで。真のお志ですよ」

「片山君、もう行こう」

と僕は促した。

「それじゃ無理にとは言いませんが、坊っちゃん、ヨイトマケだって馬鹿にするもんじゃないよ。この風呂敷にはコートが入っている。これでも仕事が済めばこれを着て帝劇の三階ぐらいへ納まるんだからね。その辺の安月給取りに負けやしないよ」

と職業婦人は気焔を吐き始めた。僕達は事面倒と見て取って逃げ出した。

「驚いた」

「豪いものに取っ捉まったね」

「追っかけて来やしないかい?」

「大丈夫だよ」

と言いながらも、僕は振り返って見た。

「時勢が進んだんだね」

「何故?」

「教育のないものにあんな女権論者があるんだもの」

「あれは女権じゃないよ」

「それじゃ何だろう?」