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Japanische Klassiker mit Furigana

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おやどりことり

親鳥子鳥

佐々木 邦

Lesen Sie 親鳥子鳥 (おやどりことり) von 佐々木 邦 (ささきくに) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 88.828 Zeichen · 181 Bildschirme

Aozora Bunko

「巧いことを言う。よしよし、それじゃ一つ煽てに乗って、うんと太い奴を植えようよ」

とお祖父さんは椎の木一本にも生先の短促を覚えているのだった。

それ以来僕は年寄に死ということを成るべく聯想させまいとして、子供心にも、及ばずながら努めている。高齢の相場も大に繰り上げた。余所の老人の噂が出て、

「もう六十七だそうです」

と今までなら言う場合に、

「まだ六十七だそうです」

とやる。もうではもう先がないように聞える。まだなら、未だ前途遼遠のように取れる。一寸のことだけれど、大分感じが違う。能く見ていると、お父さんもこれを心掛けている。初老の到来後間もなく、お父さんは白髪がポツポツ目立ち始めた。負け惜みの強い人だから、

「何あに、これは若白髪だ」

と理窟をつけていたが、昨今は再び真黒になっている。

「あなたは好い塩梅に御丈夫になったと見えて、白髪が悉皆引込みましたわね」

とお母さんが怪んだくらいだった。

「頭の毛が引っ込んで溜まるものか。これには細工があるんだ」

とお父さんは笑っていた。

「お染めになるんですか?」

「いや、まだ染めるほどのこともないから、黒チックを塗っている」