Japanische Klassiker mit Furigana
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ろんごものがたり
論語物語
下村 湖人
Lesen Sie 論語物語 (ろんごものがたり) von 下村 湖人 (しもむらこじん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 132.688 Zeichen · 266 Bildschirme
で、丁度三十の歳に、楽師の襄子について琴を習ったのじゃ。無論子供の頃から音楽の稽古はずっと続けていた。しかし、襄子は、当時音楽にかけて第一人者だったので、一度その人について、教えをうけて見たかったのじゃ。」
「襄子の音楽は如何でございました? 随分名高かった人のように聞いて居りますが。」
と、一人の門人がいった。
「それはめったに聴かれない立派なものであった。尤もあとで考えると、もう一息というところもあったが……」
「もう一息といいますと?」
「やはり最後は人じゃな。こんな話をするのはどうかと思うが、何も学問じゃ。わしが稽古をした時の話をして見よう。それはこうじゃ。わしが訪ねて行くと、すぐ今までわしの聞いたことのない一曲を教わった。十日ほどもその曲を稽古したころ、襄子は、「もういい、今度は次の曲にしよう。」と云い出した。わしは、しかし、節だけはわかったが、まだ拍子が十分のみこめないので、そういって当分その曲だけをつづけて練習することにした。ところが、また十日もたつと、「拍子もそれで十分だ、次の曲にしよう。」という。しかし、わしには、まだその曲の気持がわからない。