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Japanische Klassiker mit Furigana

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あかひげしんりょうたん

赤ひげ診療譚

山本 周五郎

Lesen Sie 赤ひげ診療譚 (あかひげしんりょうたん) von 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 18.113 Zeichen · 35 Bildschirme

Aozora Bunko

「その二人にしろ、非道な点に変りはないでしょう」

「だが、かれらもまた、人間だ」くたびれはてたような口ぶりで、去定は云った、「かなしい哉、かれらも人間だということを認めなければならない、おそらく家族もあることだろう、医者としての才能がないとわかっても、ほかに生きる手段がなければどうするか、――妻子をやしないその日のくらしを立てるためには、たとえ非道とわかっても、ならい覚えた仕事にとりついているよりしようがない」

「しかしそれは理屈に合っていません」

「おれにはわからない、まるでわからない」と去定は首を振った、「おれには理屈などはどうでもいい、かれも人間、これも人間、かれも生きなければならないしこれも生きる権利がある、ただ、どこかでなにかが間違っている、どこでなにが間違っているのか、――ふん、おれの頭はすっかり老髦れたらしいぞ」

登は喉でくすっといった。すっかり老耄れたという言葉が、(意味は違うにせよ)さっき六人のならず者を投げとばした、豪快な姿を思いださせて、ふと可笑しくなったのである。去定が不審そうな眼で登を見た。

「いや、なんでもありません」と登は首を振りながら云った、「なんでもありません」