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Japanische Klassiker mit Furigana

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せきがいせんおとこ

赤外線男

海野 十三

Lesen Sie 赤外線男 (せきがいせんおとこ) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 38.889 Zeichen · 78 Bildschirme

Aozora Bunko

何しろ兄や姉が、合わせて八人も居るのです。皆、相当楽に暮しているんです。梅子は末ッ子でした。兄や姉のところをズーッと廻ると、あっちでもこっちでも「梅ちゃん」「梅ちゃん」とチヤホヤされ、「ほら、お小遣いヨ」と貰う金も、十七八の少女には余りに多すぎる嵩でした。梅子は純真な子供心の向うままに、好きなことをやっているうちに、とうとう不良になっちまったんです。このごろでは流石の同胞たちも、梅子から持ちこまれる尻拭いに耐えきれなくなって、何でもかんでも断ることにしていたのです。轢死をする前の晩も私のところへ来ましたが、又金の無心です。これが最後だというので百円呉れてやったところ、素直に帰ってゆきました。そのときは、よもやこんな惨らしいことになろうとは思いませんでした。……なんですって、警察へ来ようが大変遅かったって、それはこうですよ。ちょっと私は商売のことで午後から出て居りまして帰りが遅かったものですから……」

顔面は判らぬが、髪かたちに、それから又身のまわりの品物などを一々肯定したので、轢死婦人は隅田乙吉の妹うめ子であると断定された。乙吉は幾度も係官の前に迷惑をかけたことを謝し、屍体は持参の棺桶に収め所持品は風呂敷に包んで帰りかけた。