Japanische Klassiker mit Furigana
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せきがいせんおとこ
赤外線男
海野 十三
Lesen Sie 赤外線男 (せきがいせんおとこ) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 38.889 Zeichen · 78 Bildschirme
それから僕は……」
このとき白丘ダリアは、先刻から耐えていた尿意が、どうにももう持ちきれなくなった。その激しさは、いまだ経験したことが無い位だった。彼女は慌てて試写室を出ると、薄暗い廊下に飛び出した。見ると、直ぐ間近かに、赤い灯火が点っていて、それに「便所」という文字が読めた。
彼女は、飛び立つ想いで、そこの扉を押した。扉があくと、そこには清潔な便器が並んでいる洋風厠だった。ダリアはその一つに飛びこんで、パタリと戸を寄せると、気持のよい程、充分に用を足した。
大きい鏡があったので、ダリアはそこで繃帯を気にしながら、硫酸の焼け跡のある顔へ粉白粉を叩いた。そして入口の扉を押して、廊下に出た。その途端にダリアはハッと駭いて、
「呀ッ」
と声をあげた。
そこには思いがけなくも、帆村を始め、捜査課長、検事、判事など十四五人が、ダリアの方に身構えをしていた。
「まア、どうしたんです。帆村さん」
ダリアの救いを求めた帆村は、最早、先刻、射的で遊んだ帆村とは別人のようであった。
「白丘ダリアさん。それは今大江山捜査課長から説明して下さるでしょう」
言下に大江山課長はヌッと前へ出た。