Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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おどるちへいせん

踊る地平線(下)

谷 譲次

Lesen Sie 踊る地平線(下) (おどるちへいせん) von 谷 譲次 (たにじょうじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 141.823 Zeichen · 283 Bildschirme

Aozora Bunko

それは大型電気時計のように出来ていて、針が動いていた。

大玄関を這入ると、私たちはすぐ左手の広間へ行かなければならなかった。そこは一応入場者を審べて切符を発行するところだった。その部屋は合衆国高等法院のように出来ていて、ポウル・ボウの税関吏のような疑い深い、そしていつも突発事を待っている眼をした役員たちがとまり木の上に止まっていた。彼らは低声に出入りの女達の身体つきに関して際限のない冗談を交換するよりほか用もない様子だった。そこで私たちは旅行券の検査を受けた。役人は私達に入場を許可するかしないか長いこと相談したのち、はじめから解っていたとおりに、許可することに決定した。

私は網膜のなかで光線と色調とアリアン人種と、demi-mondaines の游弋隊とが衝突して散った。麺麭屋の仕事場のような温気のなかを饒舌と昂奮と美装とが共通の興味のために集合し、練り歩き、揺れ動いていた。そこにはヴァテカン美術館のそれにも劣らない一面の壁彫刻が微細に凹凸していた。垂れ絹はすべて五月の朝のSAVOY平野の草の色だった。壁画が霞んで、円天井の等身像は聖徒の会合のように空に群れ飛んでいた。