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Japanische Klassiker mit Furigana

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しぜんかいのきょぎ

進化と人生(下)

丘 浅次郎

Lesen Sie 進化と人生(下) (しぜんかいのきょぎ) von 丘 浅次郎 (おかあさじろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 55.568 Zeichen · 109 Bildschirme

Aozora Bunko

その貴重なることが禍をなして、駱駝は人間の暴力により、その私有財産を生命とともに奪い取られるのである。さらに下等な動物から例を取ると、蛭などは体の内部はほとんど私有財産の貯蔵のみに用いられるというべきほどで、一度充分に血を吸いためておけば、ゆうに一年間はこれによって生活していることができる。

次に体外に私有財産を有する動物の例をあげると、まず畑に住んで麦作に大害をおよぼす畑鼠などがもっとも適例であろう。この鼠は畑のあぜ道の土中に穴を掘って巣となし、麦をかみ切っては巣に運んで、だんだん多く貯蓄しておき、必要に応じてこれを食料にあてる。元来身体内に財産を貯える動物では、財産を貯蓄すべき場所に狭い制限があって、とうてい多額の財産を蓄積するわけにはゆかぬが、体外に財産を貯える動物ではかような窮屈な制限がないゆえ、獲る道さえあらば、いかほどでも財産をためることができる。それゆえ、この鼠などは麦作を害することが実におびただしいもので、先年茨城県にこの鼠の繁殖した時のごときは、その地方に大恐惶をきたし、毒団子を撒布するやら、鼠の伝染病の黴菌をまくやら、非常な騒ぎをした。