Japanische Klassiker mit Furigana
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しぜんかいのきょぎ
進化と人生(下)
丘 浅次郎
Lesen Sie 進化と人生(下) (しぜんかいのきょぎ) von 丘 浅次郎 (おかあさじろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 55.568 Zeichen · 109 Bildschirme
ままの蟻と寸分も違わぬ種類がある。これらは人間にくらべたならば、あたかも盗賊が制服を着して学校の生徒控所などへはいり込むのと同じで、実に巧みな詐欺の方法である。
昆虫の幼虫などには自分より強い敵に出遇うたときに虚喝をもってこれを追い退ける者がある。ある蛾の幼虫には背の前部に左右二つの大きないちじるしい蛇の目の斑紋があるが、この虫は敵に遇うと、たちまち体の前部をちぢめて太くする。かくすると、蛇の目の紋が左右ならんで前を向き、全部があたかも仮面のごとくになり、猿か猫かの顔のごとき形を現わすゆえ、たいがいの鳥類ならばたちまち驚いて逃げてしまう。これも実際に何の力もない弱い者が非常に強き者であるかのごとき姿勢を示して敵を欺くのであるからもとより一種の詐欺である。
また死んだまねをして敵の攻撃をのがれる虫もある。蜘蛛などは、誰でも自分でためして容易に知りうるごとく、少しでも触れると、早速巣から地上へ落ちて暫時はあたかも死んだかのごとくに少しも動かずにいる。昆虫を捕えて食する動物は多くは昆虫の生きて動いているときにのみこれを捕えるもので、蛙のごときも、動かぬ物にはいっさい見向きもせぬ。