Japanische Klassiker mit Furigana
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とかいはぜいたくだ
都会はぜいたくだ
小川 未明
Lesen Sie 都会はぜいたくだ (とかいはぜいたくだ) von 小川 未明 (おがわみめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 4.024 Zeichen · 8 Bildschirme
おかねは、なんだろう? と思いました。小学校にいる時分、地理の時間に、自分の国の名産をいろいろ教えられましたが、この東京にまで出されているような名物は知らなかったのでした。
「わかりません。」と、耳を赤くしながら、答えるよりほかなかったのです。
見て歩くうちに、相模川のあゆや、八郎潟のふなまで、ならべられてありました。
「まあ、川魚までが、方々から、汽車で送られてくるのかしらん。」
このとき、彼女の頭に、弥吉じいさんの顔が浮かびました。じいさんは、川魚をとって生活したのであります。どんな暗い雨の降る晩も出かけてゆきました。なんでも、青いかえるを針につけて、どろ深い川で、なまずを釣り、山から流れてくる早瀬では、あゆを釣るのだという話でした。
夏、秋、冬、ほとんどおじいさんの休む日はありませんでした。ちょうど百姓が米を作ると同じように、また、職工が器具を造ると同じように、魚をとるのも、一通りでない骨おりでありました。心ある人なら、だれでもこのようにして作られた、食物はむだにし、また器具を粗末に取り扱うことをよくないと思うでありましょう。
このおじいさんが、これほど、骨をおって釣り上げた魚を、だれが、食べるのだろうか? そう思ったことに、無理はなかったのです。