Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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とかいはぜいたくだ

都会はぜいたくだ

小川 未明

Lesen Sie 都会はぜいたくだ (とかいはぜいたくだ) von 小川 未明 (おがわみめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 4.024 Zeichen · 8 Bildschirme

Aozora Bunko

デパートの高い屋根の上に、赤い旗が、女や子供のお客を呼ぶように、ひらひらとなびいていました。おかねは、若い、美しい奥さまのお伴をしてまいりました。

そこには、なんでもないものはありません。みるもの、すべてが、珍しいものばかりでした。

東京へ出てきてから、奥さまにつれられて、方々を歩くたびに、田舎のさびしいところで働いて暮らす、お友だちのことを思わぬことはなかったのです。

「おつねさんなんか、こんなにぎやかなところは知らないのだ……。」と思うと、青々とした田圃の中に立っている、友だちの姿がありありと見られました。

千円、二千円という札のついた、ダイヤモンドの指輪が、装飾品の売り場にならべてありました。それを見ただけでもびっくりしたのです。また、食料品を売っている場所には、遠い西の国からも、南の国からも名物が集まっていました。そして、それにも高い値段がついていました。

「まあ、こんな高いものを、東京には、食べる人があるのだろうか?」と、疑われたのであります。

「おかねや、おまえの国の名物には、どんなものがあって?」と、奥さまは、ふりかえって、聞かれました。